別ミルメのブログ

Twitter:@another_mirume

obalto 『BETSU REMIXES』

今回は音楽のレコメンドを。

 

 

 

obalto

『BETSU REMIXES』

2015年4月にリリース。

《obalto》さんの音と私(別ミルメ)の音を折衷させて制作されたトラック群で構成される。

アートワークがカッコ良い。

電子音楽、無音、ダブ、ボーカロイド、フィールドレコーディングのニュアンス。

制作のプロセスとしては先ず私の音をobaltoさんに渡し、それをobaltoさんが後程音を追加したり編集を行う。

収録の全8トラックのうち、1~6トラック目が上記の手順で制作された。

7トラック目はこれらの音を総じてコラージュ的に利用し制作された。

8トラック目のみ私がobaltoさんの音を受け取り、それに音を追加し編集した(つまり逆の手順)。

 

 

 

以降、収録の全8トラックを半ば関係者として、半ばいちリスナーとして解説と紹介を行う。

 

 

 

01 obalto + BETSU MIRUME - Err + dub cloud

雷鳴と雨雲。

フィールドレコーディング風だが、これはどちらもシミュレーションにより生成されている。

雷鳴にダブエフェクトを纏わせて滞留させる。

そこにobaltoさんの雨雲が流れて来る。

コラボレーションの起こりとしての1トラック目。

 

 

 

02 obalto + BETSU MIRUME - redesign of noise realize

電子音を巨大なブレイクで停止させる。

電子音を出すのが私で、それを停止させる権利をobaltoさんが持つ。

静と動、無音と音の構図が緊張感を持って配置される。

 

 

 

03 betsu pianoforte (another cold remix)

私が疎らにピアノの音色を落とす。

そこに2トラック目同様、obaltoさんのブレイクが干渉する。

 

 

 

04 slide first attack (serene siren rmx)

ボーカロイド初音ミクを私が操作し発音させる。

obaltoさんがその他の電子音と音色の編集を行う。

後半の不穏さ、不気味さは映画『2001年宇宙の旅』のBGMを想起させる。

 

 

 

05 obalto + BETSU MIRUME - voice effect voice (dual hatsune miku)

4トラック目同様、私がボーカロイド初音ミクを操作している。

こちらではバックトラック的な音は無くシンプルに声のみが時間上を流れていく。

短時間で頻繁にエフェクトをかけ続ける。

終盤、部分的に声が二重となり存在感が倍加する。

 

 

 

06 betsu ambient (white out remix)

輝度ある音の放射で浄化される。

無場所的、或いは宇宙的。

4トラック目とのシナジーがある。

私が提供した具体的な音をobaltoさんがひたすら抽象化させる。

瞑想、光。

終盤のピアノの音は現実。

 

 

 

07 primary contact

間隔の詰められた電子音のコラージュ、連続。

前述したようにこのトラックは今までの私の音の素材が横断統合し利用されている。

疎と密のコントラストが知覚に大きく影響を与える。

後半はobaltoさんのソロ(的)。

最後の巨大は無音は二者の意図、コンセプトである。

 

 

 

08 BETSU MIRUME - betsu cross

前述したようにこのトラックのみ私がobaltoさんから音を受け取り編集した。

ベースのドローンが私で、上で飛び回る電子音がobaltoさんの音。

運動量の差が互いの音を引き立てる。

 

 

 

この様に全8トラックながら忙しく構成が移行していく。

しかしながら、音色の選択は一貫しているのでそこまで散った印象は無いかなと。

ビートと低音の不在があるが、反面高音の電子音がしっかりとフォーカスされる。

 

 

 

最後に関連情報をいくつか。

obaltoさんはTwitterでは《yorosz》さんとして色々情報を発信されている。

つまり、obalto a.k.a. yorosz。

 

 

 

私のソロ作。

BETSU MIRUME

『BETSU MIRUME』

 

 

 

以降もコラボは続くかもしれない。