別ミルメのブログ

Twitter:@another_mirume

孤高

今回は音楽のレコメンドを。

 

 

 

『孤高』

大友良英》、《Sachiko M》、《杉本拓》

孤高

孤高

この作品は同名の映画『孤高』という作品から流れ生まれたセッション盤となっている。

とはいっても、サウンド・トラック的な扱われ方ではなく、映画から想起され、世界観がリンクするような関係性を有している模様。

私は件の映画作品を鑑賞はしていないので、その立場からの発見はなく、音源として独立したレコメンドを。

本題であるこちらの音源、1トラックのみで70分弱。

わかりやすい起承転結だったり、フェイズごとに展開があるというよりは終始抑制された、尚且つ緊張感がそのまま維持され最後まで続く。

三者が演奏する楽器は、《大友良英》さんがターンテーブル、《Sachiko M》さんがサイン・ウェーブとコンタクト・マイク、《杉本拓》さんがギター。

 加えて、映写機の駆動するカラカラと鳴る音が下地として流れている。

耳を澄ます環境が自ずと作られる限りなく静かなアンサンブル、或いは非アンサンブル。

ディープ・リスニングは耳の感度を高める。

大きい音が競って生み出すグルーブではない、特有のグルーブ。

豊かな微音の空間を展開させたいならばこの上ないピッタリな一枚。

70分の美しい静けさ。