copynature
今回は音楽のレコメンドを。
『copynature』
黒川良一
- アーティスト: Ryoichi Kurokawa
- 出版社/メーカー: PROGRESSIVE FOrM
- 発売日: 2003/05/03
- メディア: CD
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大分類としては電子音楽ということで。
黒川さんは音楽のみならず、映像も併せて制作している作家。
最大限作品の魅力を味わうならば、やはりどちらも展開されるライブやイベントでの接触が一番だと思うが、本作品はCD、つまり音楽のみの作品となっている。
その分音楽に集中できるものとして換言しておこう。
CDジャケット、アートワークで映像の微香を感じ取る。
して、肝心の内容はというと、非ダンスミュージックで非メロディアスな構成。
低音の鈍重な現出がメインとして空間を先ず圧する。
これがかなり重要だと思うので可能な限り聴取音量は限界まで上げて聴くべきかな。
その上を電子音のパルスがコントラスト強く瞬く。
水の音を模したような自然音もちらちらと。
中音域はすっぽりと敢えて抜けている印象。
ドンシャリのツートーン構造が鮮明で面白い。
挟撃。
全7トラック収録のなか、基本的にはこのスタイルで統一されている模様。
例外的に5トラック目の“opside”ではメロディーが表層をリードしているのがアクセントとして効いている。
絶妙に整理された構成が他のエレクトロニカや電子音楽では味わえない唯一性がここにあると思うので是非にも一聴を。
因みに、価格も7トラックで1000円程度と、試しに買ってみるには易しいかなと。
黒川さんの作品、はじめの一枚として。