別ミルメのブログ

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UA × 菊地成孔 『cure jazz reunion』

今回は音楽のレコメンドを。

 

 

 

cure jazz reunion』

UA × 菊地成孔

cure jazz reunion

cure jazz reunion

 


UA×菊地成孔×JAZZ WEEK TOKYO 2014 - YouTube

菊地成孔》さんを含むジャズ演奏に《UA》さんの歌唱が加わった編成のライブの音源を収めた作品。

この作品を紹介する場合、併せて過去作であるアルバム『cure jazz』についても記す必要がある。

先ずはそちらへ即スキップ。

 

 

 

cure jazz

cure jazz

 


UA×菊地成孔-Ordinary Fool - YouTube

こちら、編成は上記にほぼ同じ。

2作品の間の距離的時間は明記されているように2006年から2014年の間、8年。

基本的には継続的なコラボという意図はそもそも無く、この1枚のリリースとそれに併せたライブの為の期間限定的なものであった。

収められた楽曲はジャズのスタンダードナンバー的なもののカバーと菊地さん作曲のものが割合的に均衡してパッケージされている。

しっとりしたジャズアルバムとしてトーンが整えられた素晴らしい盤となっている。

ジャケの写真の美しさが音を物語っているようにも感じる。

 

 

 

……こういった過去の作品から再度2014年のアルバム『cure jazz reunion』の話へ戻る。

アルバムタイトルそのままで前作をベースにしたリユニオン(=再結成、再会)のライブの音がここにある。

8年ものブランクを置いて、何故リユニオンするかに至ったかの経緯はCDのブックレットに記された文章に明かされている。

2011年の震災を跨いでいることも理由として小さくないのかもしれない。

 

 

 

ここからは収録されている音そのものについて紹介していきたい。

cure jazz』(前作)と『cure jazz reunion』(今作)の重なる部分と差異を中心に。

選曲は前作との共通のものがメイン。

アレンジが大きく加えられ、楽器の編成もよりミニマムになっているのでかなり新鮮に聴くことが出来る。

ライブということもあり、全体的にかなりみずみずしく感じた。

 

UA(vo)

菊地成孔(sax,vo)

坪口昌恭(pf)

鈴木正人(bs)

藤井信雄(ds)

パードン木村(live dub)

 

適当に前作との差異を列挙していくと、

 

(1)

“Night in Tunisia”にドラムソロ。

かなり大きく目立っていたw

 

(2)

“Music on the planet where dawn never breaks”に日本語での詠唱が新たに入る。

二者のボーカルの掛け合い(ほぼ同時であることも)が非常に緊張感と妖しさを吐き続けていた。

ライブダブはこの演奏に振り掛けられる。

音の輪郭が何倍も増殖するような。

 

(3)

“This city is too jazzy to be in love”、スキャット(ジャズなどで、歌詞の代わりに意味のない音で即興的に歌うこと)によるリレーに驚かされた。

全体的にクールな曲が続く中、この曲が特にチャーミングに感じられた。

演奏後に菊地さんが「どうもありがとうございました」とはにかみながら観客に伝えるところに最高に癒されるw

 

(4)

前作に比べて、菊地さんの歌唱力と言うか、声の艶がかなり上がっているように感じる。

もっと大きくボーカルを披露していただきたい程。

 

 

 

全9トラックといわず、ライブの演奏は総て聴きたいのが本心だが、約60分でコンパクトにライブの様子が嗅ぎ取れるのも悪くない(としておく)。

2作品、聴き比べつつ楽しむのが本当にオススメ。

購入も迷っている方は是非。

末永く愛でたい音たち。

音に救済される場合が本当にある。

 

 

 


UA×菊地成孔- This city is too jazzy to be in love - YouTube